

不登校の時期に学習ペースが乱れるのは、かなり自然なことです。
でも親としては、勉強が止まってしまうことが心配になりますよね。
学校に行けていないことだけでも気持ちが大きいのに、学習まで遅れていく感じがすると、何とかしなきゃとあせりやすくなります。
ただ、ここで先に知っておきたいのは、まず元どおりに戻すことだけを目標にすると苦しくなりやすいということです。
不登校の時は、生活のリズムも気持ちの動きも変わりやすいです。その中で、学校と同じ量、同じペースをそのまま家でやろうとすると、かなり重くなることがあります。
だからこそ、最初に見たいのは「どれだけ遅れているか」だけではなく、今どんな形なら少し動けそうかです。
先に結論です
「家にいるなら勉強はできるのでは」と思う気持ち、親にはありますよね。
でも実際には、学校に行けない時って、時間があるからそのまま学習できる、という形にはなりにくいことが多いです。
体が重い、朝がつらい、人と関わるだけで疲れる、先のことを考えると気持ちが落ちる。そういう状態の中で、勉強まできっちり回すのは簡単ではありません。
しかも本人も、「やらなきゃ」と思っていることがあります。思っているのに動けないから、なおさら苦しくなることもあります。
なので、学習ペースが乱れている時は、だらけていると見るより、今は学習まで回す余力が少ないのかもしれないと考えたほうが現実に合うことも多いです。
| 見えている様子 | 親が思いやすいこと | 実際によくあること |
|---|---|---|
| 勉強を始めようとしない | やる気がないのかな | 気持ちや生活リズムが整っていない |
| 少しやってすぐ止まる | 続ける気がないのかも | 負担が大きくて切れやすい |
| 勉強の話を嫌がる | 現実から逃げているのかな | 遅れへの不安で重くなっている |
| 日によってできたりできなかったりする | 気分の問題かな | 波が大きい時期になっている |
ここが大事です
不登校で学習が乱れた時は、学習だけを切り出して考えるより、生活リズム・気持ち・学習の負担を一緒に見るほうが整えやすいです。
心配が大きいほど、親は何とか戻そうとしますよね。
その気持ちはとても自然です。ただ、ここでやり方を急ぐと、本人も親もつらくなりやすいです。
いちばん多いのがこれです。
学年の内容を全部進めなきゃ、今月中にここまで追いつかなきゃ、と考えると、本人にはかなり重いです。始める前から気持ちが引きやすくなります。
朝から何時間も勉強する形は、整っているように見えますが、今の本人には負担が大きいことがあります。
学校に行けていない時は、まず生活のリズムそのものが揺れやすいので、その上に学校そのままを乗せると崩れやすいです。
昨日30分できたから今日も、となると、波がある日はかなり苦しくなります。
不登校の時期は、できる日とできない日の差が大きいことも珍しくありません。できた日の基準で見ると、本人も親もつらくなりやすいです。
重くなりやすい流れ
不登校の時の学習って、きれいに進めることより、まず途切れすぎないことのほうが大事なことがあります。
なので、最初の目標は「学校に追いつく」より、今の本人がつながれる形を作るくらいでちょうどいいことも多いです。
ここでのコツは、最初から「苦手をやろう」「遅れている教科をやろう」にしないことです。
まずは入りやすい教科、短く終わるもの、見通しが立ちやすいものからのほうが動きやすいです。
たとえば、計算を数問だけ、短い音読だけ、動画を一本だけ、という形でも十分です。学習の中身を厚くするのは、そのあとでも遅くありません。
| 重くなりやすい形 | つなぎやすい形 |
|---|---|
| 朝から何時間もやる前提 | 動ける時間に短く入れる |
| 遅れている教科から始める | 入りやすい教科から始める |
| 一気に元のペースへ戻す | 少しずつつなげる |
| 毎日同じ量を求める | 波があっても戻れる量にする |
家で始めやすい形
ここは少し安心してほしい所です。
不登校の時の学習は、学校の授業と同じ形でなくても大丈夫です。
紙の教材が入りやすい子もいれば、タブレットのほうが始めやすい子もいます。動画なら見られる子、プリントは重いけれど会話ならできる子もいます。
大事なのは、「ちゃんと勉強らしい形か」より、今の本人が少しでもつながれるかです。
親が全部教える形だと苦しくなるなら、通信教育やタブレット学習、オンラインで短く見てもらえる形なども選択肢になります。全部を家だけで支えようとしなくて大丈夫です。
戻すことを急ぐより、止まりにくい形を見つける。そのほうが長い目で見ると前に進みやすいです。
見直しを考えたい場面
生活リズムがかなり崩れている時は、そこも大事です。ただ、勉強を完全にゼロにするより、少しでもつながる形があると戻りやすいこともあります。今の負担に合う小さな形で十分です。
その気持ちはとても自然です。ただ、量を増やすほど止まりやすい時期もあります。最初は「追いつく」より「つながる」を優先したほうが、結果として続きやすいことが多いです。
遅れている教科より、今いちばん入りやすい教科からのほうが始めやすいです。短くても「できた」が残ると、次につながりやすくなります。
不登校で学習ペースが乱れた時は、まず元どおりに戻すことだけを急がないほうが自然です。
先に見たいのは、今の生活と気持ちの中で、どんな形なら少し動けそうかでした。
学習は、量より先に、短くてもつながる流れを作ることが大切です。
学校どおりでなくても大丈夫です。今の本人に合う形で少しずつ整えていくほうが、結果として戻りやすくなります。